自己限定という落とし穴――野村 克也著「野村再生工場――叱り方、褒め方、教え方」より

「 自 分 の 力 は こ ん な も の で す 」   ほ と ん ど の 選 手 が そ う 思 っ て い る 。 言 葉 を 換 え れ ば 、 い わ れ な き 自 己 限 定 を し て い る の で あ る 。

野村 克也著. 野村再生工場――叱り方、褒め方、教え方 (角川oneテーマ21) (Kindle の位置No.1016-1017). 角川書店. Kindle 版.


「自分はこんなもの」という自己限定が自分の可能性を狭めてしまう。可能性が狭まれば、成長も望めない。これが名将、野村克也氏の考え方だ。

たしかに、私自身も自己限定をしてしまう場面は多い。

どうしても絵心がない、算数・数学が苦手でできない、大人数の飲み会は嫌い…。いつのまにやら、できない・嫌いと挑戦を辞めてしまっていることは数知れずある。

辞めることは簡単だ。挑戦して失敗することによる無駄な労力も使わない。でもだからこそ、新しい可能性を見失ってしまっているのではなかろうか。

 どうしても書けない絵を描くプロセスの中に、自分にはないクリエイティビティが潜んでいるかもしれない。苦手な数学に挑戦すれば、自分の得意分野をさらに伸ばせるようになるかもしれない。大人数の飲み会に嫌な顔をせずに参加できれば、思いがけないチャンスが転がっているかもしれない。

 いつも避けているものだからこそ、新たな可能性を発見できるチャンスがある。自己限定をしない毎日を送りたい。

自己限定しないということは、自分にとって難しいことでもひるまずチャレンジするということだ。